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実兼の歌がおもしろそうなんだけど、いまひとつ理解できない

出光美術館で開催中「時代を映す仮名のかたち」展に出ている詠十首和歌(宮内庁書陵部蔵)の西園寺実兼の歌におもしろそうなのが3首あるのですが、いまひとつ歌意がとれずもどかしい思いをしております。とりあえず書き出して、現時点での考えを記しておこうかと。

   冬動物
酒のかたは人すけもなきしはす猿さるからのみつかほあかむまて

下句は「然るから飲みつ顔赤むまで」(だから飲むんだ顔が赤くなるまで)でいいと思うんですけど、上句がわからないんですよね。第3句は「師走猿」かなとも思うのですが、それがどういう意味なのか。単純に12月の(冬の)猿という意味? 初句第2句はさっぱり。

(追記)
ツイッター上で解釈されている方がいらしたので、貼っておきます。







(追記了)

   寄人軆恋
身のはたへしたしかるへき限あれはそれまてとこそこひはせらるれ

「はたへ」は肌か。肌は「親しかるべき限」があるから、それ(肌)までと恋はせらる。ひとつに溶け合いたいのに肌(体)という物理的な限界が邪魔をして、そこまでしか愛し合えないみたいな意味に読み取ってしまったのですが、和歌っぽくないので違和感多いんですよ。どこかに誤解があるんでしょうか。

   寄人事無常
かくしつゝいつをかきりの人の世そしぬれはむまれむまるれはしぬ

下句は輪廻を意味するか。しかし、ちょっと調べが軽やかに過ぎるような。上句で人の命なんていつ終りを迎えるか分からない(だからはやく仏の道に入って後世を願えかな?)と言いながら、死んだから生まれるんだよね、生まれたから死ぬんだけどと受けるのは変な気がしつつ。