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最近行った展覧会(で見た作品)の気になったことなどを粗々と

恋歌の筆のあと@五島美(終了)。筆陣毫戦の真名序切(伝佐理)。『五島美術館の名品【絵画と書】』で「江戸時代」ですが、『やまとうたの一千年』では平安時代とし、

大字で書写した『古今和歌集』「真名序」の部分。もとはどのような書写本であったのか不明の断簡。伝称筆者を藤原佐理(九四四-九九八)とする。和様の筆致を見せ、佐理筆とする極めは的を射ているが、佐理の真筆と較べ、時代がやや下るかと思われる。

とのこと。後者の方が新しく詳しいので、平安時代でしょうか。いずれにせよ、わりと好きな断簡です。なお東博の手鑑(B-12)に同じく伝佐理の大字真名序切があります。ツレ?

C0083664 古筆手鑑 - 東京国立博物館 画像検索

字数少ないので筆跡の判断はできず。ただ、墨色は違うんですよねえ。

美の祝典I@出光美(終了)。伴大納言絵巻。さすがやっぱりいいですね。図版で見たときよりはるかに色が良く見え魅了されました。しかし、ごく一部良すぎるように見える所も。補筆あります? 佐竹本。詞書の墨色が薄いことに今さら気づくなど。なぜこんなに薄いのか。魚養経。図録解説に麻紙とありましたが、魚養経は楮紙(一部荼毘紙)なので、これも楮紙ではないかと。東博で展示中の薬師寺蔵重文のが力強い筆跡で好みでした。いずれ魚養経の筆跡の研究(整理分類)がなされることを心待ちにしております。絵因果経。この筆跡に似たようなのをどこかで見たことがあるような、気のせいなのか。奈良時代推定の根拠ってなんでしょう。それとこれが国宝ではない理由も気になります。奈良時代で断定でき他に問題ないなら国宝であるべきはず。

コレクション展@芸大美(終了)。久しぶりの訪問。エレベーターを利用したらテプラがベタベタ貼られてるのが目につきまして、まさか芸大美術館でデザインの敗北を見れるとは。トイレの個室の扉にも「押」が貼られてました。「引いて開かないから中にいるのかと思って使えなかった。押すものなら押すって書いとけ」みたいなクレームがあったんですかね。月光菩薩坐像。半壊の木心乾漆像で木心が覗けます。壊れかけた資料は破壊が進みやすいのでより慎重な扱いが求められるでしょう。しかも見栄えが悪い。結果、展示には向かないわけですが、こういう資料をあえて展示するところに、修復に関しても力を入れる芸大の気持ちを感じます。絵因果経。五島美の染紙帖に貼られた5行はかなりいい筆跡だと思うのですが、こちらの国宝残巻の展示部分はちょっと崩れ気味。いいところを選んで切ったのでしょうか。他の部分も確認しないとなんともですけれど。金錯狩猟文銅筒後漢時代の青銅の筒で、竹を模したもの。金象嵌の狩猟文はちょっと見づらかったですが、細かくてよさげ。恐らく祭祀用。しかし、どのように使ったのかは想像つかず、気になります。

アフガン@東博表慶館(~6/9)。1番魅了されたのは、166の脚付彩絵杯(1世紀)。透明度の高い無色のガラス(ここでまず驚く)に、2000年前というのは信じられないほどの鮮やかな色絵。エナメルで絵付けして焼き付けたものだそうで、ずいぶんときれいに残りますね。しかも、その絵もなかなかいいんですよね。特にハイライトの入れ方。あまりに気に入ったために、初めて絵葉書を買ってしまいました。九博のサイトに画像があります(いずれ消されると思われ)。

広重@サン美(~6/12)。とくに六十余州名所図会は状態がよく、ところどころツヤがあってテカるという。浮世絵でこんなの初めてみました。