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「しん板なぞなぞ双六」の謎かけ読解の一例

以前、くずし字アプリKuLAにも収録されている「しん板なぞなぞ双六」について取り上げたことがありました。

ouix.hatenablog.com

先日、いくつかの謎かけについて、ざあさんという方にコメントで解説していただきました。そのうちの1つがちょっとおもしろいものだったので、ここでご紹介します。

まずはその謎かけ。

3(1-5)

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  • ばかものトかけて まぐろのさしミとトく 心ハ 知りへがない
  • 馬鹿者とかけて、マグロの刺身と解く。心は、知り得?/後方?がない。
  • よくわからず。

これに対する、ざあさんのコメント。(自分で考えたいという方が意図せず目に入らないように、少し空白をおきます。)










3(1-5)は、「智へがない」で「血合いがない」との掛け、でしょうか。刺身に血合い部分は使わない、から…

つまり、「知りへ」ではなく「智へ」であろうと。しかし、どうみても「智」ではなく「知り(里)」に見える。ということは誤写を想定されているのではないかと思われます。仮に誤写だったとして、その誤りがこの双六からなのか、ネタ本の時点ですでにそうだったのかは不明ですが、幾度かの転写でこのように変化したというのはありそうな話。「智恵」を「智へ」と表記することに疑問がある点(これも誤写か)、また「智へ(智恵)」から「血合い」がでてくるかについて多少の懸念はありつつも、「馬鹿者は智恵がない」と「マグロの刺身は血合いがない」で完全に筋が通っていますし、この解釈でよさそう。

もちろんこれが正解であるかは判断つきません。素直に読んだ「知りへ」で筋が通る解釈があれば、やはりそちらを取るべきでしょうし。しかし、誤写を考慮して鮮やかな解釈を導き出す発想力には感服です。おみそれしました。