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「しん板なぞなぞ双六」の謎かけがよくわからない

くずし字学習支援アプリKuLA

くずし字学習支援アプリKuLA

  • Yuta Hashimoto
  • 教育
  • 無料

くずし字学習支援アプリKuLAには、「よむ」という項に、読解訓練として3点の作品が掲載されています。

その1つである「しん板なぞなぞ双六」は、双六の各マスに謎かけが書かれているものですが、読んでみるとよく分からない謎かけがいくつもあります。話題になっているアプリだし、そのうち誰かが解説してくれるだろうと待つこと1週間、少なくとも検索する限りではウェブ上で話題にしている人が1人も見当たらない。ならば、自分から話題を振ってみようと思った次第。

以下、各マス(謎かけ)を順に取り上げています。通し番号のあとの()内の数字はKuLAに対応、1-3であればその1の3コマ目ということ。画像はNDLデジコレから取りました。翻刻はKuLAのを利用(一部変更しています)。次行に本文を手直ししつつ解釈を示し、必要があればまた不明の点があるときに、次行に記しています。

以下「分からない」「しっくりこない」「?」などが頻出しますが、ご教示いただければ幸いです。

1(1-3)

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  • いんきよ■トかけてなんとトく よそへ泊ッた朝とトく 心は よふじがない
  • 隠居■とかけて何と解く。余所へ泊った朝と解く。心は、用事/楊枝がない。
  • ■としている字、KuLAでは「さま」と翻刻していますが、合ってます? 楊枝は今で言う歯ブラシの感覚なのかな。

2(1-4)

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  • ろふそくトかけて 質物トとく 心ハ しまいにわながれる
  • ロウソクとかけて、質物と解く。心は、終いには流れる。
  • ロウソクが終いには流れるという表現が、分かるような分からないような。

3(1-5)

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  • ばかものトかけて まぐろのさしミとトく 心ハ 知りへがない
  • 馬鹿者とかけて、マグロの刺身と解く。心は、知り得?/後方?がない。
  • よくわからず。

4(1-6)

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  • 日本ばしトかけて しよぶ刀トとく 心ハ 人がきれない
  • 日本橋とかけて、菖蒲刀と解く。心は、人が切れない。

5(1-7)

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  • ほていさまトかけて 下屋しきのあとトとく 心ハ はらがおふきい
  • 布袋さまとかけて、下屋敷の跡と解く。心は、腹/原が大きい。

6(1-8)

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  • へぼせうぎトかけて かミなりさまトとく なるとこわがる
  • ヘボ将棋とかけて、カミナリさまと解く。成る/鳴ると怖がる。

7(1-9)

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  • としの市トかけて しろうと角力トとく 心ハ まけたりかつたり
  • 歳の市とかけて、素人相撲と解く。心は、(値段を)/(勝負に)負けたり買/勝ったり。

8(1-10)

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9(1-11)

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  • りんきぶかいトかけて かきもちとトとく 心ハ みんなやくであろふ
  • 悋気深いとかけてかき餅と解く。心は、みんな焼くであらう。
  • 「と」の衍字。「焼く」はさておき「みんな」をどう解釈するか。深く考える必要はないのかもしれませんが。

10(1-12)

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  • ぬかッた道トかけて こんだゆ屋トとく 心ハ げたおとられる
  • ぬかった道とかけて、混んだ湯屋と解く。心は、下駄を取/盗られる。

11(1-13)

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  • るろふの大石トかけて ばくちうちトとく 心ハ はらにさいが有
  • 流浪の大石とかけて、博打打ちと解く。心は、腹に才?/賽がある。
  • 流浪の大石内蔵助の腹に「さい」があるというのが分からず。

12(1-14)

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  • をかめのめんトかけて 屋ぐらのないしば居トとく 心ハ 花道がない
  • おかめの面とかけて、櫓のない芝居と解く。心は、鼻道/花道がない。
  • 鼻道がないとは鼻筋が通っていないことを指す?

13(1-15)

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  • わたりのこふもりトかけて 角兵へじゝトとく 心ハ ほねがやわらかだ
  • 渡りのコウモリとかけて、角兵衛獅子と解く。心は、骨が柔らかだ。

14(1-16)

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  • 風のない日の凧トかけて 家ねやのはらくだしトとく 心ハ あがッたりおりたり
  • 風のない日の凧とかけて、屋根屋の腹下しと解く。心は、上がったり下りたり。

15(1-17)

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  • よるの湯屋トかけて 紅屋の水トとく 心ハ あかゞたくさんだ
  • 夜の湯屋とかけて、紅屋の水と解く。心は垢/赤がたくさんだ。
  • 「泊」は1回休みでしょうか。

16(1-18)

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  • たくあん大こんトかけて あんどんトとく 心ハ くれになるとつける
  • たくあん大根とかけて、行灯と解く。心は、歳暮/日暮になると漬/点ける。

17(1-19)

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  • れんぐわせきトかけて むずかしいせうぎトとく 心ハ よくつんだ/\
  • 煉瓦石とかけて、難しい将棋と解く。心は、よく積/詰んだ/\。

18(1-20)

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  • そろばんトかけて 玉子とじトとく 心ハ わッたりかけたりだ
  • そろばんとかけて、卵とじと解く。心は、割ったり掛けたりだ。

19(1-21)

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  • つんぼうに咄トかけて 大家の節トとく 心ハ 大きなこいおだす
  • つんぼに話とかけて、大家の節と解く。心は、大きな声/鯉を出す。

20(1-22)

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  • ねこのおわんトかけて 年よりのはでななりトとく 心ハ にやわん/\
  • 猫のお椀とかけて、年寄の派手なナリと解く。心は、にゃ椀/似合わん/\
  • 猫のお椀でにゃあ椀ということでしょうか。

21(1-23)

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  • ないせうばなしトかけて 当せつの女のまげトとく 心ハ たかくわいはない
  • 内緒話とかけて、当節の女の髷と解く。心は、高くは言/結はない。

22(1-24)

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  • らい年十になる子トかけて そふじやがきたトとく 心ハ 九さいだらふ
  • 来年十になる子とかけて、掃除屋が来たと解く。心は、九歳/臭いだらう。
  • この掃除屋は汲み取り屋を指しているでしょうか。

23(1-25)

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  • むくはんの太夫トかけて さむい日のそばトとく 心ハ あつもり
  • 無官の太夫とかけて、寒い日の蕎麦と解く。心は、敦盛/熱盛りだ

24(1-26)

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  • うめのつぼミトかけて きう用の手紙トとく 心ハ ひらくおまつ
  • 梅のつぼみとかけて、急用の手紙と解く。心は開くを待つ。
  • 急用の手紙について開くを待つというのが不明。手紙を読んで返事をするのを使いが待つということ?

25(1-27)

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  • ゐそがしいだい所トかけて あねいもうとトとく 心ハ なにかにてゐる
  • 忙しい台所とかけて、姉妹と解く。心は何か煮/似ている。

26(2-1)

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  • のんだくれトかけて おみこしトとく 心ハ よい/\わい/\
  • 呑んだくれとかけて、お神輿と解く。心は、よい/\わい/\。
  • 「呑んだくれ」の線が分かりません。「よい」は「酔」?

27(2-2)

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  • おのゝとふ風とかけて 吉原のひやかしトとく 心ハ かわづに柳をみてかへる
  • 小野道風とかけて吉原のひやかしと解く。心は、蛙/買わずに柳/(見返り)柳を見て帰る。
  • 小野道風の線で「かへる」は「我に返る」が掛かるか。

28(2-3)

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  • くじつよい人トかけて 寒中の火ばちトとく 心ハ よくあたる
  • クジ強い人とかけて、寒中の火鉢と解く。心は、よく当たる。

29(2-4)

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  • やすい時計トかけて ほどのよいやくそくトとく 心ハ あてになッてならない
  • 安い時計とかけて、程の良い約束と解く。心は、あてになってならない。
  • よく分かりません。

30(2-5)

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  • まくの間トかけて 大工さんととく 心ハ 木がは入ルのおまつ
  • 幕の間とかけて、大工さんと解く。心は、木が入るのを待つ。

31(2-6)

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  • けちな稲荷さまトかけて なまけものトとく 心ハ とりゐがない
  • ケチな稲荷さまとかけて、怠け者と解く。心は、鳥居/取り柄がない。

32(2-7)

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  • ふるぎやトかけて しろうとの狂げんトとく 心ハ つけがあわぬ
  • 古着屋とかけて、素人の狂言と解く。心は、ツケがあわぬ。
  • 素人狂言の方はツケ打ち。古着屋の方は勘定でしょうか。しかしなぜ古着屋。

33(2-8)

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  • こ供のさかやきトかけて じしんととく 心ハ ゐごいてあぶない
  • 子供の月代とかけて、地震と解く。心は、動いてあぶない。

34(2-9)

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  • えんどふ豆トかけて 海ちかいせん水トとく 心ハ しお入であらふ
  • エンドウ豆とかけて、海近い泉水と解く。心は、塩?/潮入りであらう。
  • エンドウ豆で塩入りというのがしっくり来ません。

35(2-10)

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  • てじなトかけて がら/\せんべいトとく 心ハ たねがしれぬ
  • 手品とかけて、がらがら煎餅と解く。心は、種が知れぬ。
  • からから煎餅 - Wikipedia

36(2-11)

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  • あさねぼふトかけて おのふの初トとく 心は おきな/\
  • 朝寝坊とかけて、お能の初めと解く。心は、起きな/翁/\

37(2-12)

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  • さけの上がわるいトかけて おさつの大ごちそふととく 心ハあとがふう/\だ
  • 酒の上が悪いとかけて、おさつの大ご馳走と解く。心は、あとがふうふうだ。
  • 分かりません。

38(2-13)

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  • きり/”\すトかけて とふらくむす子トとく 心ハ きうりお切てやる
  • キリギリスとかけて、道楽息子と解く。心は、きゅうり/?を切てやる。
  • 「とふらくむす子」の線がさっぱりです。

39(2-14)

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  • ゆきふりのこたつトかけて けんつきでッほふトとく 心ハ みんながあたる
  • 雪降の炬燵とかけて、剣付き鉄砲と解く。心は、みんながあたる。
  • 剣付き鉄砲(銃剣)でみんながあたるというのがよく分かりません。命中率がよかったりするのでしょうか。

40(2-15)

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  • めい人の浄瑠璃かけて 土佐のかつおぶしトとく 心ハ ふしがんまい
  • 名人の浄瑠璃とかけて、土佐の鰹節と解く。心は、節がうまい。
  • 鰹節の節がうまい?

41(2-16)

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  • みねのさくらかけて 天狗のめんとトく 心ハ 花がたかゐ
  • 峯の桜とかけて、天狗の面と解く。心は、花/鼻が高い。

42(2-17)

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  • しがつの桜かけて 紙おをくれトとく 心ハ はばかりだ
  • 四月の桜とかけて、紙をおくれと解く。心は、葉ばかり/憚りだ。

43(2-18)

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  • ゑびすのたいトかけて よい地面のかやトとく 心ハ もッてゐてつらない
  • 恵比寿の鯛とかけて、よい地面の蚊帳と解く。心は、持っていて釣/吊らない。

44(2-19)

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45(2-20)

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  • もゝ太郎トかけて おこわのあいてトとく 心ハおにしめだ
  • 桃太郎とかけて、おこわの相手と解く。心は鬼しめ/お煮しめだ。
  • おこわの相手がお煮しめというのがわからず。

46(2-21)

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  • せきとりトかけて 正札付のうりものトとく 心ハ なか/\まけない
  • 関取とかけて、正札付の売物と解く。心は、なか/\(勝負に)/(値段を)負けない。

47(2-22)

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  • すご六おする子トかけて 花火のけんぶつトとく 心ハ あがるのおまつ
  • 双六をする子とかけて、花火の見物と解く。心は、上がるのを待つ。

48(2-23)

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  • 京の名所トかけて 太物二たんトとく 五條であッた
  • 京の名所とかけて、太物二反と解く。五条/五丈であった。
  • 京の名所の五条大橋、反物2反は長さおおよそ5丈。