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「長谷寺の名宝と十一面観音の信仰」展@あべのハルカス美術館

大阪・あべのハルカス美術館で開催中の「長谷寺の名宝と十一面観音の信仰」展に行ってきました。いくつか興味をひかれたものを。

1 難陀龍王立像
2 雨宝童子立像

今回の目玉。ポスターにも写真が使われています。しかし、このポスターの写真には魅力を感じません(そもそもポスターのデザインがよくないと思う)。というわけで、この2像にはまったく期待をしていなかったのですが、これがいいんですよ。比較的珍しいタイプの仏像で造形的におもしろいですし、保存がよくて彩色もよく残っています。なにより迫力があって、いま寸法を確認して等身仏であることに驚きました。もっと大きかった印象があります。

3 朱書法華経巻第八(難陀龍王像内納入品)
その難陀龍王立像と雨宝童子立像からは160点以上の胎内納入品が発見されたそうで、そのうち3点が展示されています。1点は正和3年(1314)の年記をもつ朱書法華経。巻7欠の7巻で展示は巻8の巻頭近く。図録の図版は巻頭と巻末部分で、展示部分と図版の巻頭部分の字は巻末部分と比べ黒ずんでいます。血を混ぜた血書経かも。

24 十一面観音御影版木
十一面観音と小さく脇侍の彫られた室町時代の版木。版木なんてものは印刷物がきれいに仕上がればいいのであって、凹んでいるところは雑でもいいのでしょうが、これはそこも手を抜かずに丁寧に彫ってあり、版木なんだけれども彫刻作品として鑑賞できるものでした。特に十一面観音の顔。

26 法華経 二十八巻のうち安楽行品、普門品
長谷寺経。展示は安楽行品の巻頭部分。長谷寺経に関する情報がほとんど見当たらず渇望感があったなかで、長谷寺展で展示されるということを知り、ちょうど奈良旅行に行く予定だったので、ついでに長谷寺展に寄った次第(なお奈良博では提婆品を展示中)。安楽行品は見返し絵が描かれますが、提婆品と普門品はなし。2巻を拝見また1巻の図版を見て、慈光寺経に比べ装飾のヴァリエーションが少ないものなのかなと推測します。残りの31巻も図版でいいので見てみたいものです。

28 法華経序品(竹生島経)
竹生島経が展示されていた理由がよくわからず。西国三十三ヶ所つながりじゃ薄すぎるし、観音信仰に関わる普門品ならともかく序品ですし。まあ、理由はともかくありがたく拝見しましたけれども。

29 長谷寺験記
展示は上帖の馬頭夫人の話のところ。私はこの話を知らなかったのですが、読みやすい文字わかりやすい文章で読ませます。薬ではどうしようもないというところで少し笑いました。

57 銅九頭龍九鈷鈴
九鈷鈴の鈷の部分が龍になっているもので、細かい装飾が魅力的。図録の写真ではその魅力が捉えきれていないですね。