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現在東博本館第3室に展示されている「了佐切」について

現在、東博本館第3室の「宮廷の美術―平安~室町」で展示されている「了佐切」。

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以前書いたとおり、古筆学大成の了佐切の項に掲載されていないだけでなく、真名序の方は同じ箇所の別断簡が了佐切として載っていたので疑問に感じていたものです。

ひょっとしたらと、御家切の項を見てみたらビンゴでしたね。学大成ではこちらに分類しています。具体的に言うと、古筆学大成第2巻、古今和歌集33藤原俊成筆御家切本古今和歌集。真名序の方は図296(p300)、秋歌の方は図309(p311)。

つまり、古筆学大成は御家切、東博は了佐切と判断しているわけです。では、どちらが正しいのか?

古筆学大成第2巻の出版は1989年、四半世紀前です。言うまでもなく古筆研究の基礎文献であって、展示担当者も確認をとっているはずです。である以上、学大成ではこの断簡を御家切に分類していると知りながら、それを否定して了佐切と主張していると考えられます。すなわち了佐切である可能性が高い。

と言いたいところですが、最近東博に通うようになって、展示キャプションがあまり信用できないことに気づいてしまったので、誤って了佐切と言っている(つまり実際は御家切である)可能性も高いような気もします。